社会保険の同月得喪って何?入社月に退社した場合の社会保険料について解説!~港区・新橋の社会保険労務士なら社会保険労務士法人OMNIA Consulting

query_builder 2023/08/29
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入社した従業員が、同月内で退職してしまった。社会保険料は発生するの?


そんな疑問をお持ちではありませんか?

社会保険の資格を取得した月に、資格を喪失することを「同月得喪」と言います。社会保険の同月得喪が生じた場合は、社会保険料の取扱いに注意が必要です。

今回は、入社した従業員が、同月内で退職してしまった際の社会保険料について解説します!


目次

・同月得喪とは

・原則

・健康保険料の取扱い

・厚生年金保険料の取扱い

・まとめ

同月得喪とは

社会保険の資格を取得した月に、資格を喪失することを「同月得喪」といいます。

社会保険の喪失日は”退職日の翌日”になるため、月末退職の場合は「同月得喪」にはあたりません。


*同月得喪にあたる例*

6月1日に入社し、6月29日に退職した場合→喪失日は6月30日

*同月得喪にあたらない例*

6月1日に入社し、6月30日に退職した場合→喪失日は7月1日


原則の取扱い

まずは原則のお話をします。

同月得喪が生じた場合、退職日が月末かどうかに関わらず、1か月分の社会保険料が発生します。

通常、退職日が月末でない場合はその月の社会保険料は発生しませんが、同月得喪の場合は、退職日が月の途中であっても社会保険料が発生します。

また、社会保険料には日割の概念がありませんので、まるまる1か月分の社会保険料が発生することになります。

<例外あり>厚生年金保険料の取扱い

原則をおさえた上で、次は例外について確認しましょう。例外が発生する可能性があるのは、社会保険料の中でも厚生年金保険料です。


社会保険の資格を取得した月に、資格を喪失し(同月得喪)、さらにその月中に厚生年金もしくは国民年金の資格を取得した場合、先に喪失した厚生年金保険料の納付は不要となります。

この場合は、厚生年金保険料が還付されることになります。

その場合は年金事務所から会社宛に、還付についての通知が届きますので、会社は本人負担分を還付することとなります。

健康保険料の取扱い

同月得喪の社会保険料について、厚生年金保険料には例外があることをお話しました。では健康保険料・介護保険料はどうでしょうか?


健康保険料・介護保険料については、原則通りの取扱いとなります。つまり、退職日が月末かどうかに関わらず、1か月分の社会保険料が発生します。

つまり、入社月に退職したあと、その月に再び健康保険もしくは国民健康保険に加入した場合でも、厚生年金保険料のように還付されることはなく、二重に保険料が発生することになります。

まとめ

今回は、入社した従業員が、同月内で退職してしまった際の社会保険料について解説しました!

健康保険料・介護保険料と厚生年金保険料で取扱が異なるケースがあるため、注意が必要です。


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